ビタミンC
ビタミンCとは?
緑黄色野菜やレモン、アセロラなどの果物に豊富に含まれる水溶性のビタミンで、別名アスコルビン酸と呼ばれています。サプリメントをはじめ、飲料や食品、化粧品などのほか、酸化を防止するための食品添加物としても利用されています。
壊血病は、ビタミンCの欠乏によって起こる病気です。 1932年にビタミンCと壊血病の関係が明らかにされるまで、 多くの船乗りたちが壊血病によって命を落としてきました。
食品中では緑黄色野菜やレモン、アセロラなどの果物に多く含まれています。 熱に弱いため、調理の際には長時間の加熱に注意が必要です。
食生活の変化や乱れ、野菜に含まれる栄養素が昔と比べて減少していることや、 ストレスや紫外線などで消費されてしまうことなどの様々な理由から、 現代社会に生きる私たちは積極的に補う必要があります。
ビタミンCを多く含む食品
ビタミンCを多く含む食品 ※野菜100gあたり
野菜 | 含有量 |
---|---|
赤ピーマン | 170mg |
芽キャベツ | 160mg |
黄ピーマン | 150mg |
レモン | 100mg |
ケール | 81mg |
※文部科学省「日本食品標準成分表2010」より
レモンの個数で量を例えられることから、一般的にビタミンCはとてもすっぱいというイメージが定着していますが、 食品に含まれている程度の量では味覚に影響を与えることはありません。 赤ピーマンが、ビタミンCが豊富なのにすっぱくないのはこのためです。 また、レモンなどの柑橘類がすっぱい原因はクエン酸によるものとされています。
ビタミンCは水に溶けやすいため、ビタミンCを効率よく補いたい場合は、調理の際には長く水にさらしすぎないようにしましょう。 また、熱にも弱いことから、長時間の加熱調理は避け、なるべく生で食べることをおすすめします。
現代人はビタミン不足
私たち現代人は、炭水化物や脂質は十分に補えている反面、ビタミンやミネラルは不足しがちな傾向にあります。 食生活の変化や乱れにより、高カロリー・高タンパクな食事を摂る機会が増え、昔と比べて野菜の消費量が減っている上に、 土壌枯れや化学肥料などが原因で、昔と比べて野菜に含まれる栄養素が少なくなっています。
たとえ積極的に野菜を食べたとしても、昔のように効率よく栄養を補うのは難しくなっているのです。
人間は作り出すことができない
ほとんどのほ乳類は、食事によって得たブドウ糖からビタミンCを合成しています。 たとえばヤギは、病気になると健康な時の10倍以上、およそ100,000mgものビタミンCを作り出します。 ですが、モルモットやオオコウモリ、そして私たち霊長類にはそれができません。 進化の過程で失ってしまったとされていますが、食べ物から必要な量を補えるので、それでも問題は無かったのです。
私たちヒトと同じ霊長類であるサルやゴリラは、食事から1日に2~3,000mgものビタミンCを摂取していますが、 私たち日本人は平均100mg程度しか摂取できていないとされています。 厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準」(2010年版)では、1日あたり100mgの摂取が推奨されています。 一見十分に補えているように見えますが、この数値は健康を維持するための十分な量ではなく、病気にならないためのぎりぎりの値だと言われています。 サプリメント先進国であるアメリカでは、最高の健康状態(オプティマル・ヘルス)を保つための栄養素の量が理想だと言われています。
ビタミンCは減りやすい
現代社会に生きる私たちは、喫煙や飲酒、ストレス、紫外線、風邪など、ビタミンCが不足しやすい環境に常にさらされています。
喫煙
たばこ1本を吸うたびに、およそ25~50mgものビタミンCが失われてしまいます。
喫煙者だけでなく、副流煙にも注意が必要です。
飲酒
アルコールを分解するために、体内のビタミンCが大量に消費されてしまいます。
ストレス
日々のプレッシャーから体を守るため、体はビタミンCを材料にしてホルモンを作り出します。
ホルモンを作り出す役割を持つ副腎は、中のビタミンC濃度が血中の150倍と言われています。
紫外線
紫外線は真皮を老化させることでシワやたるみの原因となります。
ビタミンCは、真皮のおよそ70%を占めるコラーゲンを作り出す際に必要不可欠な成分です。
ビタミンCの90%は中国産
日本では、ビタミンCの90%以上を中国からの輸入に頼っています。
以前は国内でもビタミンCの製造が行われていたのですが、現在は工場を閉鎖してしまったため、国内では製造されていません。 中国以外からの輸入もありますが、イギリス産のビタミンC以外はすべて生産拠点が中国だと言われています。
健康維持のために摂取するビタミンCですから、原材料の品質にもこだわりが必要です。
ビタミンCサプリメントを選ぶポイント
余分な成分が含まれていないもの
錠剤のビタミンCは、固めるための余分な成分(賦形剤)が多く含まれています。
からだのために毎日飲むものですから、添加物などの余計な成分が極力少ないものを選ぶことをおすすめします。
しっかりとした工場で製造管理が行われているもの
厳しい品質管理・製造管理のもとで、安全性や品質が確保された国内のGMP認定工場で製造されたものを選びましょう。